睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群

2023/11/01

こんにちは。なかおか歯科こども歯科、歯科衛生士の青木です。

 

秋晴れの心地よい季節となりましたね。過ごしやすい季節なので、お出かけしたりおいしいものを食べたり、夜もぐっすり寝やすい季節ですよね。

 

そこで今回は、当院の待合室にも貼ってある、『睡眠時無呼吸低呼吸症候群』についてお話したいと思います。

 

<睡眠時無呼吸低呼吸症候群とは>

 

睡眠中に呼吸障害を起こす病気の一つです。 睡眠中に何らかの原因で気道が閉じたり、狭くなって呼吸が止まる(無呼吸)、弱くなる、いびきをかく(低呼吸)、などの症状が発現し、苦しくなって起きることを繰り返す病気です。

 

この状態が続くと良質な睡眠が取れず日中に強い眠気を起こして、判断力や集中力の低下が起こり、重大な事故や労働災害などにつながる可能性があり、近年、社会的にも注目を浴びています。

 

また、睡眠中に無呼吸、低呼吸が起こると、低酸素血症や高炭酸ガス血症となり、心臓、肺、循環器系などに負担がかかり、高血圧、心臓疾患、脳血管障害などを引き起こし、突然死の原因になるとも言われています。

 

また、高脂血症、糖尿病、自律神経の異常やうつ病等の精神疾患にも関連すると考えられています。 ‘いびきが大きい’‘睡眠中に息が止まっている’などの症状から気付くことが多いようです。

 

睡眠中に息が止まることに、アゴの形が関連することが言われています。
寝ている時に何らかの原因で息の通り道(気道)が塞がる、閉塞(へいそく)性睡眠時無呼吸症候群は、アゴや顔の形と深く関係していると言われています。

 

睡眠時無呼吸症候群の診断や治療には、主に耳鼻咽喉科や睡眠科、呼吸器科の専門医を受診することが重要で、特に睡眠時無呼吸症候群の診断には、睡眠時多相睡眠時検査(PSG)が必要です。

 

この病気の一般的な治療法として、CPAP(鼻に持続的に陽圧をかけ、呼吸を助ける方法)がありますが、口腔内装置(マウスピース:アゴを前方に牽引固定することで呼吸を楽にする方法)も効果があることが分かってきました。このマウスピースは、装着も比較的簡単で取り外しが可能なことから、患者さんに加わる障害が少ないのが特徴です。また、適応を選べば“いびき”を改善する効果があることが分かっています。

 

 

<歯科医療が対応できること>


近年、将来、睡眠無呼吸低呼吸症候群が発生するリスクの高いと考えられる小下顎症(あごが小さい)の場合、あごの発育時期に適切な拡大、成長発育を促して、閉塞(へいそく)性の呼吸障害を早期に改善しておくという考え方が提唱されています。このことは、歯科医療界からも、咬合(かみ合せ)の安定性には、適切な呼吸、嚥下などの口腔機能が重要であると提唱してきたことと重なります。このことからも、歯科はこの分野でも今後、国民の皆様の健康増進のためにも歯科が貢献できるものと考えております。
睡眠医療に対する歯科の役割として、特に口腔内装置は、持ち運びが簡便で、患者さん自ら取り外しができることから、応用されていくものと考えています。また、根本的な治療法となる、顎顔面手術は、適応をしっかりと選べば劇的な効果が期待できます。

 

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